見栄を張りたいい自分
根っからの人見知りである。
小学校1年生の時に全校生徒60人の小学校から1学年60人程の小学校に転校した。
私は村人からシティーボーイーへと生まれ変わった。
何百人という全校生徒の前でマイク無しで自己紹介をしたことは未だに覚えている。
自己紹介終わった後の拍手は自分がロック歌手にでもなった気分だった。
自己紹介をしたにも関わらずクラスに入ったら皆から名前を聞かれたあの屈辱は忘れられない。
皆と早く仲良くなりたかったから給食に出てきたトマトのヘタを全員分食べた。
ここで引いたら私は生き残れないと本能が動いたんだと思う。
結果、皆笑ってくれた。私は泣きたかった。ヘタは苦かった。
それがきっかけになったのか6年間これといった迫害も受けず無事に卒業出来た。
卒業式の最後に皆で埋めたタイムカプセルが私にだけ戻ってきてないことを除けばそれなりに楽しかった学校生活だった。
高校時代も同じ中学の友達は誰もいなかった。俺は人生の節目で一人で戦場に乗り込むことが多すぎる。おそらく前世は特攻員かなんかだったのだろう。
早く皆と仲良くなりたかったからほぼ初対面の人の家で携帯に保存されてあったAVを大音量で流した。戦略だった。下ネタは万国共通っていうからね。
結果、皆引いていた。私は泣きたかった。その場を脱走したかった。
人見知りだけど誰よりも皆と仲良くなりたい気持ちは強い。ただ、距離の詰め方あがあまりにもトリッキー過ぎることが問題なのだ。
いつも待ってしまうのだ。趣味は何か、彼女はいるのかといったパーソナルな部分を引き出してもらうのを。
だから強力なオフェンシブプレイヤーが現れたら私は空気になってしまう。そして対抗するべくトリッキーな技を連発してしまう。悪い癖だ。
新たな職場で新しい戦いが始まる。
そろそろ本格派ないぶし銀の距離の詰め方をマスターしたい。
タモリみたいな距離の詰め方をしたい。髪切った?って言ってみたい。
インスタもいっぱい更新したい。友達がDJやってるとか言ってみたい。
道端アンジェリカに罵られたい。友達が読モって言ってみたい。
また明日頑張りたい。