カエルの恋
人を恨んだりすることは滅多にないし神様を恨むことなんてもっとない。
むしろ対人間に対しては靴底が見えるくらい下から下から精神で向かっていく。
どうせ俺なんて味噌汁食べさせてもらえるだけありがたい人間なんだと思っている。
自分のことを絶対に過大評価しない。自分のことを自分で評価したら私の評価は年に
5回はノーベル賞を取っている。
でもこんな生き方してると何されたってプライドないからイラつきもしないし落ち込み
もしない。
この間なんて3車線の一番右を90キロで走ってるのに煽られたし、お釣り1円多かったから店員に返したら余計なことするなって怒られたし、カラスには突かれ痔になるし。
もはや動物にまで舐められてきたわけですが。
そんでこの前はカエルにやられたわけよ。
なんかガンつけてる殺気を感じたわけ。したら目の前にいたからね目ん玉クリクリの
ガマガエル兄やんが。咄嗟にお疲れっすって挨拶したけど兄やん無視よね。
んで困ったからどうしました??って恐る恐る聞いたらなんか振られたらしいのよガマガエル兄やんが。相手はうさぎだって。名前はびっちゃんっていうらしい。
びっちゃんとの出会いは近所の小学校にいきなし現れたらしい。知らない間に小屋が出来てて誰かと思ったらうさぎだったんだって。ガマはうさぎなんか見たことないからあれよあれよと目がハートになって勃起してもう大変大変だったらしい。
普段バッタとかイナゴとか不細工連中が集まる男子校みたいなところにいるから女子校のマドンナが急にきちゃってもう自分がブスでデブのカエルだなんて忘れてるわけさ。
ガマは何度も何度もアタックかけたらしい。でっかい腹をタプタプさせて三代目Jソールとか三代目とか自分が動ける最大範囲の動きをして迫ったらしい。
でもマドンナはそう簡単に落ちないよね。経験が違う。合コン行ってエグザイル歌っとけばおとせる思っている時代遅れ甚だしい。田舎の男子校に通うガマには都会の情報は腐れきった時にやってくる。ガマも田舎生まれの被害者なわけですな。
結局、オスうさぎのシュンタが後からきて二匹の間に子供が生まれたらしい。
その光景を夜中ガマはこっそり見てしまったらしくガマは相当落ち込んだらしい。
カエルに生まれたことを後悔したらしい。こっちだって人間に生まれたこと後悔しとるがな。
そんなことがガマにあったらしい。その顔とその体では振られるのがオチだがとりあえず黙っておこう。
ガマはガマらしくいけばいい。不細工は不細工なりの戦い方を。
とりあえず次の恋に向かって頑張れガマ。